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​アトリエ・レトリックについて

 アトリエ・レトリックは当サイトの運営・管理者である私(小島唯史)の個人事業主としての屋号です。法人格は有しておりません。

 アトリエ・レトリック(2008年設立)の看板を掲げるに至った理由をご説明しますと、日本における書籍の全体的な売り上げが年々減少している中で「無名作家や作家志望の方々の生活を守る方法はないか」を考え続けていました。そして、辿り着いたところが「セルフプロデュース」でした。ゆえに、それがアトリエ・レトリックの出発点であり、現在のコンセプトでもあります。

「紙の書籍」の市場がこの20年で急激に縮小した要因はいくつかあると思います。ただ、最大の要因はインターネットの普及に伴い余暇とお金を使う先がアナログからデジタル分野へシフトしたことだと私は捉えています。

 ですが、およそ10年前に i-Pad が世に出て以来、小規模ながらも「電子書籍」という市場が形成されたことは、無名作家や作家・小説家を目指す者たちにとっては喜ぶべきことであり、チャンスと捉えるべきだと私は思っています。さらには、高まるべくして高まり続けている「環境問題意識」が膨大な量のパルプを必要とする「紙の書籍」よりも「電子書籍」の登場を支持しているようにも思います。

 こうした状況は往々にして「紙 vs, デジタル」という「本」をめぐる意見・考え方の二極化を招き易いものですが、どちらか一方の考え方・在り方を否定するのではなく、双方の良さや読者の嗜好を踏まえ、どちらのスタイルで世に出すか、あるいは双方での出版を検討するべきだと私は考えています。

 無名作家の著作であっても優れた文章作品は数多く存在しますし、「アマチュア作家の作品は売れない」という営利ファーストの考えは「文藝」という文化、ひいては「文学」を衰退させかねません。一方で、文章力・表現力に乏しかったり完成度の低い文章作品であっても著者が有名人であれば、その本は出版不況化の現在でも売れるでしょう。それが悪いことだとは言いません。なぜなら、出版社も企業である以上、利益を追求しなければならないからです。

 ですが、アトリエ・レトリックは可能な限り無名作家・作家志望者に門戸を開き、良い作品・優れた文章作品であれば、まずは製作費を低く抑えられる電子書籍というカタチで彼らの背中を押して行きたいと考えています。

 特に2020年は「新型コロナ感染症」の影響から急激なデジタル化へのシフトが進んでいますが、視点を変えれば、今までの書籍の在り方・文藝作品の在り方を省みて「新しいカタチ」に挑戦するべき転機とも言えそうです。

 アトリエ・レトリックが今後どうなっていくのか。なかなか先が見通せない状況下でもありますが、少しでも多くの方のご理解とご支援を賜りたく、ここに改めてお願い申し上げる次第です。

 そして「夢」や「情熱」に溢れた方と「作品」との出会いを願って止みません。

2020年10月15日

アトリエ・レトリック代表

​小島唯史

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